木のおもちゃがなぜ良いの?〜育ちを支える自然素材。プラスチックとのちがいもやさしく紹介〜

赤ちゃん用木のおもちゃ

おもちゃは木製に

「木のおもちゃは何となく良い」って聞くけど。。具体的に何が良いのかよく分からない。。。そんなお客様に向けておもちゃ選びのヒントになりますように。

今世の中にはたくさんのおもちゃで溢れています。デザイン性も優れていますし、価格も安価なものから数万円するものまで多種多様です。

赤ちゃんのおもちゃ

安価の裏にあるもの

今のおもちゃの素材として主流はやはりプラスチック。一昔前まではポリ塩化ビニル(PVC)などの素材で作られ、発がん性が示唆される玩具も販売されていた時期がありました。しかし現在は安全な可塑剤や代替材料の使用が義務づけられています。そのため市販されているほとんどの商品の安全性は担保されていると言えます。

なのでおもちゃのお古をもらったりする際には注意も必要です。また、プラスチック製のおもちゃを購入する際にはパッケージ裏面の表示を良く読んで選ぶことをお勧めします*

リサイクルプラスチック素材の玩具

エコで地球環境にも良いとされているリサイクルプラスチック。パッケージへの表記を確認する際は「PBDEs不使用」や「RoHS準拠」 「玩具安全基準(STマークなど)」があるものを選ぶと良いでしょう*また信頼できるメーカーの商品を選ぶのも大切です。(Green ToysやLEGO等は安心して購入できるメーカーの一つ)最近はペットボトルから再生させた玩具や、海洋ゴミの90%以上を使って素材をつくる技術も開発され、どんどんエコな商材が登場してきました。

 

木のおもちゃ塗装風景

木のおもちゃは安全?

プラスチック製のおもちゃにも軽さや多様なデザインなどの良さがありますが、当店では“素材の手ざわり”や“ぬくもり”を重視すること、さらに森林サイクルの持続可能なものにするという会社のmissionのもと木製を選んでいます。木のおもちゃの安全性は塗料や使用している材料がどんな経緯で使われているか。木のおもちゃを購入する際にはぜひ知っておききたいところです。

なかよしライブラリー画像

化学物質フリー

特に赤ちゃんの頃は掴んだものを確かめるために何でも口に入れてしまいます。おうちの方にとっては材料や塗料もチェックポイント。なかよしライブラリーの玩具に使用している塗料は、リボス社製(ドイツ)。これは植物油を主成分にした塗料で赤ちゃんが口に入れても問題がないとされる、安全性の高い植物由来の塗料を使用しています。(EU基準準拠)

使用している塗料の内容

なかよしライブラリーの木のおもちゃは、木のぬくもりをそのまま感じていただけるよう、自然由来のオイル仕上げを行っています。私たちが使用している塗装には、次のような成分が含まれています。

主成分は食品レベルの亜麻仁オイル
塗料の主成分は亜麻と呼ばれる植物。良質な塗料を製作するには、まず元となる原料が良質であることが重要。リボス社は近隣の農家の方々と契約し、有機栽培による亜麻を栽培しています。もちろん食品レベルの亜麻仁オイルが玩具や家具に塗布されていると思っていただいて間違いありません。これらは木部に浸透し、硬化後に木を保護する役割があります。

オレンジの皮からとれた天然オイル(オレンジピールオイル)

アロマオイルや化粧品にも使われる天然オイルです。大量に使用することで子どもや妊娠中のお客様でアレルギーなどの懸念点につきましては、使用料を3%以下という使用制限を定めていますので、アレルギー等が気になる方もご安心してご利用いただけます。

石油から作られた低刺激の溶剤(イソアリファーテ)
イソアリファーテとは厳しいアメリカ合衆国のFDA基準で、野菜洗浄、果物、野菜コーティング、ワインやビネガーの製造時に使用されている溶剤。化粧品や医療品類にも使われている高品質で安全性の高い溶剤です。

リボス社のこだわり

同社は自然素材にこだわり、人に安全で安心して使用できる自然塗料作りをしています。過去には天然溶剤の中にも皮膚に障害を起こしアレルギーを引き起こす可能性があることが分かりました。同社ではそこから「溶剤にはけして毒性があってはならない」という決断をしました。その後研究開発を進め、”自然素材よりも人に害が少ないことを優先”し、最も安全で健康的なイソアリファーテと食品グレードのオレンジオイルになっています。研究開発先はスウェーデンのカロリンス研究所。世界医学系大学のトップ10にランクインするヨーロッパを代表する医学系教育研究機関。

赤ちゃんや小さいお子様にも安心して使っていただくために

  • おもちゃは、十分に乾燥させたあとに出荷しています。塗装が乾くと、においやベタつきはほとんどなくなり、舐めても安心な状態になります。
  • 使っているオイルは日本・ヨーロッパの安全基準に沿って作られたものです。
  • アレルギーの原因になりやすい成分(オレンジ由来の香り成分)が微量含まれていますので、肌がとても敏感なお子さまの場合は、ご心配な点があればお気軽にご相談ください。

F☆☆☆☆の基準

お客様からFフォースターの基準をよく聞かれます。結論から申しますとF☆☆☆☆基準を満たしています。F☆☆☆☆(エフフォースター)はJISやJASの基準で、建材への評価基準です。主にはシックハウス症候群の原因の一つとされるホルムアルデヒドの放散量の基準を☆で表したものです。家の建材やビニルクロスやフローリングからの接着剤や塗料から放散される化学物質で健康を害することで問題視されています。☆の数が多ければ基準が高いとされ、フォースターは最も放散量が少ないとされています。

日本では表示義務があるため登録をしていますが、そもそもリボス社のオイルはホルムアルデヒド放散がないため、一般的なF☆☆☆☆よりも安全と受け取っていただければ安心していただけるかと思います。

ヨーロッパの安全基準にも適合

ヨーロッパの安全規格DIN EN71 part3(玩具の安全性)にも適合しているため、子どもが舐めたり飲み込んだりしても安全な塗料として使用されています。また以下の点からも高い安全性を保障しています。

・世界中で認められている100%完全成分明示

・無農薬・有機栽培で食品グレードの亜麻仁油

・ひとの健康を最優先した、高品質な素材選び

木のおもちゃ

木のおもちゃが子どもに与える影響

木のおもちゃは子どもにとってどんないい影響を与えるのでしょう。木の製品を通じて木を肌で感じ、木とふれあい、心の豊かさを育んでいく木育という概念が提唱されて数年。全国各地で木育イベントや木を使った室内空間の提案等。都市部でも木の空間を見る機会が多くなりました。

あかちゃん積み木

五感の感覚を豊かにする

木のおもちゃは触れた時にぬくもりが感じられます。人の温度に近いことから触って赤ちゃんが落ち着く、泣き止むといったことも。木特有の香りや色を楽しんだり、木と木が打ち合わる優しい音を聞いたりすることで、落ち着いた五感を育むことができます。

木のおもちゃ積み木

創造力を鍛える

例えば積み木を例にあげれば、赤ちゃんの時には両手に持って打ち鳴らしたり、口に入れて舐めたりするだけだったのが、生後8か月を過ぎる頃には積み上げて、崩して楽しんだりします。また1歳を超えると家に見立てて枠を組んだり、車に見立てて「ぶ~ぶ~」と言いながら地面をスライドさせたりと、一つの積み木でも様々な遊びに展開させることができます。おうちの人が遊び方を教えなくても、自然に遊び方を見つけることで子どもの脳の発達を豊かに育みます。

木のおもちゃ箱

長く使える

木のおもちゃは頑丈に作られていることが前提として挙げられます。それは作る際に、職人は木目方向を気にしたり、加工する際の溝の深さを緻密に計算し試作を繰り返して、寸法を決定していきます。板単体では強度を保てなくても、組み方や板同士を重ね合わせることで抜けにくくなり、壊れにくくなるからです。こうして出来上がった木のおもちゃは頑丈で、多少の衝撃にも耐えてくれます。また万が一破損しても職人の手によって復元できるのも魅力の一つ。メンテナンスを繰り返し、そして子どもたちの手の油分も浸透することで、あめ色に変化し、20年、30年と長く使えます。

ひのきの丸太

出どころの分かる安心感

なかよしライブラリーでは丸太からの買付けや出元の分かる材料を自社の目利きを持って仕入れています。海外からの輸入材料と違って、伐採した地域まで把握している部分が安心していただける点だと考えています。

木材は伐採して製品として使用するまでに、乾燥等の工程を経て、早くて1年~2年で製品として加工できるようになります。その間も自社の倉庫で保管や管理を行っています。自然乾燥と人工乾燥を併用して、材料調達から材料の調達までを社内で担っています。

 

子どもの椅子

子育てを楽しみながら

私も小さい頃から木のおもちゃで育ち、家にある家具は経年変化であめ色を通り超して黒くなり、いい味が出てきました。写真の変化いすも自分が使っていたもの。今は娘が使っています。玩具も家具も、安心・安全はもちろんですが、それよりも家族の歴史を刻みながら、長く使い続けることに価値があるのだと思います。家に届いたその日からどんどん価値が増えていくもの。子どもたちのものを大切にする心を育んでくれると願っています。

 

 

 

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Name: そう
Role: 代表取締役
Origin: 高知県
Favorite location: 高知工場・本社
Favorite tree: 庭に植えているトチの木とケヤキ
Favorite word: 革新的な思考を考えるより古い思考を捨てること
ブログは自分が日々思うことをツラツラと書き綴っていますので、とっても暇な時に見て下さい。家族は3人。ペットは庭の除草をしてくれるヤギを飼っています。築130年の古民家で暮らしています。