先週、当店の製造スタッフが木材市場に買い付けに行くと言うことで、新入社員である私も初めて市場へ一緒に行ってみることに。
今回はそのときの様子を写真を交えてご紹介します。
朝9時前。
高知工場のある香美市土佐山田町を出発し、車で約30分。坂本龍馬像で有名な桂浜からもほど近い、高知市仁井田というエリアにある「高知県林材」に到着しました。
この市場は、原木の市場ということで、広い敷地のなかにたくさんの丸太が積み上がっています。見慣れない景色とやさしく漂う木の香りにわくわく。
丸太の大きさは様々ありますが、直径は30cmくらいのものから、なかには直径1mくらいの大きな丸太も。
何層にも重なる木の年輪。こうして私たちのもとに来るまでに、何十年もの長い期間をかけて森のなかで育ってきたことを実感します。
10時になると、競りがスタートしました。
木材の競りは、まず、市場の担当の方が価格を提示し、買い手がいなければ、少しずつ価格を下げていき、買い手の手が上がったところで、取引価格が決まります。
テレビなどで見かけるような魚の競りは、買い手が価格を提示し、どんどん値が上がっていくイメージですが、木材はその逆。
テンポよく競りは進んでいき、たくさんある丸太の買い手と価格が次々に決まっていきます。
同じ種類の木材でも、色や木目など1本1本の表情が異なるため、状態をしっかり見て、当店の製品に使えそうなものを選んでいきます。
それでも、丸太を切ってみないと、中の状態は分からないこともあるのだとか。
今回仕入れた木材は、カエデ、サクラ、クス、ミズメなど。
この木々が、職人たちの手仕事を経て、素敵な家具やおもちゃになり、お客さまに届けられていきます。
競りが終わったら、市場のすぐ近くにある、丸太をカットする加工工場も見学しました。
仕入れた丸太はすぐ家具やおもちゃの製造に使われるのではなく、まずは、板状にカットし、半年ほど乾燥させます。
切り出したばかりの木材は、たっぷりの水分を含んでいます。乾燥させることで、強度が増したり変色や腐食を防ぐことができるそうです。
半日の市場見学を終えて。
先人が育てた森林資源に感謝して、その恩恵を生かした製品で、子どもたちの豊かな成長を創造すること。
なかよしライブラリーのミッションを改めて実感した1日でした。