月齢によるおもちゃの選び方、遊び方について
おもちゃを子どもに与えようとするとき、大人は何を持ってこのおもちゃは良い、悪いを思うでしょう。「どうやって遊ぶの?」「何歳くらいで与えればいいの?」・・・。

成長に合ったおもちゃとは、実はほんの少し子どもの先をいっています。遊びはあまり簡単すぎると興味がわかず、難しすぎると意欲を失います。ほどよい達成感と満足感があれば、子どもは熱中して遊びます。
そうはいっても、子どもの成長には個人差があり何に興味を持つかも十人十色。
このページはそんな、初めておもちゃを購入される方、年齢によっておもちゃの選び方を迷っている方の背中をポンと押してくれる。そんな情報を提供できればと思い書きました。
愛情を持ってお子さんの成長を見守りながら一緒に楽しむことで、素敵なおもちゃときっと出会えることを従業員一同願っています。
なかよしライブラリー
0歳からの育児 木のおもちゃの選び方 遊び方【月齢別】
子どもは、「大人を小さくした生き物ではない」つまり、脳神経や体は存在していても、それをどう刺激していくかによって、人間らしくなるかどうか決まってきます。とても流動的な生き物なので、放任では、人間らしい大人にならないし、過保護になってもよくない。「子育ては大変!」と言われるはずですね。
そこで、おもちゃ遊びの楽しさを親子で共有することが、楽しい育児をするためにも必要になってくるのです。おもちゃ遊びの楽しさを知ったなら子育ては楽しい!!と思ってもらえるはずです。

音に反応し目で探したり、大人の働きかけに表情で反応したり、手足をばたつかせたりします。
あやし声もだんだん分かってきます。愛情をこめて優しく言葉をかけましょう。音の響きが心地よいものを選びましょう。自然の音、いろいろな音を聞いて、耳の体験を豊かにしましょう。
木のおもちゃは木と木が触れ合う優しい音色がします。お母さんが耳元で振ってあげるだけでコンコン♪っていい音色。落ち着きます。
あかちゃんも生後4か月に入ると、モノの動きをゆっくり見てくれます。赤ちゃんもできることは何かしたいのです。モビールをつるしてゆるやかな動きを見せてあげたり、優しい音色を聞かせてあげたり、子守歌やわらべ歌を優しく歌ってあげたりしましょう。自分の指を口に入れるようになったら、はがためおしゃぶりを持たしてあげましょう。

動くものを目で追えるようになり、見えるものに向かって動作をおこし、手をのばします。手にも力がついてきます。手を使って遊ぶうちに体の動きも滑らかになってきます。
手にも力がついてきます。手を使って遊ぶうちに体の動きも滑らかになってきます。赤ちゃんが持てるガラガラや歯がため、ベッドサイドで触れるもの、ハイハイを促すおもちゃがおすすめ。
寝返りができるようになったら、今度は「はいはい」ができるようにおもちゃを見せて呼びかけてみましょう。生まれたからずっとそばにいる親に「○○ちゃんおいで」と言われたら少しでも前に進みたいですよね。お母さんのそばに赤いボールを置いてみたり、動きの楽しい音のするおもちゃを引っ張ってみたりして好奇心を引き出してあげてください。

寝返り、ハイハイ、つかまり立ち、ひとり座りなどができ、言葉らしきものが出てきます。
にぎったり、小さなものをつかんだり、少しずつ動作と声を合わせながら遊ぶようにしましょう。 様々な大きさのボールのようなもの、ちょっとさわると動く、起き上がりこぼしなどはいかがでしょうか。
育児は自発的に楽しむ行為であり、子どもが本来持っている「人間らしくなりたい」という思いを叶えてあげる行為だと思います。そのために、子どもは脳や体をフル回転させて、遊ぶのですね。子どもが元々持っている「遊ぶ力」を引き出してくれるのがおもちゃの力なのです。
1歳からの育児 木のおもちゃの選び方 遊び方【月齢別】
子どもたちは一番身近にいて、いつも関わってくれる人に安心感と信頼感をもちます。ほとんどの場合お母さんですよね。お母さんの匂い、抱っこの仕方、話しかけ方、顔全体の表情をなどをよく観察しています。乳幼児の場合、お母さんそのものがおもちゃになります。親子の絆はこの頃からとても大切です。

ブーブー、ワンワンなど、自分の言葉を使うように。手、目、耳の働きがより活発になる。
始まりや終わりのある、はっきりしたアクションで繰り返しても飽きないものは満足感があります。おもちゃ ボールや玉が落ちる様子を(大人がついて)楽しんだり、入れたり出したりするもの。プレイボードなどがおすすめです。
お母さんがおもちゃを手渡したり、おもちゃをそばに置いて見せたりしても、反射的には握ったり口に入れたりしますが、それだけではコミュニケーション力は生じてきません。
「○○ちゃんどうぞ」「このおもちゃ奇麗でしょ、素敵な音もするよ、取りにおいで」など声をかけることが大切です。「ばいばい」と手を握ってみたり「おつむてんてん」など、こちらがすることを模倣することで、人が人らしく発達しつつ、共通の文化を感じ取れることができるのです。

大人の言うことがよくわかるようになってきます。つかまり立ちや伝い歩きができるようになります。
意識的に手指を動かすことが少しずつできるように。言葉を引き出す言葉がけもしてみましょう。おもちゃ 歩くことを楽しく促す手押し車や、引き車。分かりやすい絵のつまみ付きパズル、体を動かすおもちゃなど。
遊びとは誰かと「物(おもちゃ)」を共有しながら関わりあうことによって、文化を共有することです。だからこそおもちゃ遊びには、真剣になってほしいのです。

いろいろ簡単な話ができるようになり、歩いたり、登ったりできるようになります。
絵を見ながら、「これは?」などと話しかけ、言葉を引き出すよう心掛けましょう。おもちゃ 繰り返しを楽しめるもの、自分の手で動かせるクルマ、身近な絵が描かれた絵本など。ベビーチェアもこの頃におすすめ。
1歳になったばかりの子どもにシンプルな積み木を手渡しても、口に入れるか、ポロっと落とすか、両手に持って打ち合わすくらいでしょう。でも人が目の前で積み木を積み上げてみたり、崩したりしているのを見て、少しづつ積み上げようとしたり、順番に並べてみたり模倣しながら遊びます。 子どもは好奇心旺盛、チャレンジ精神旺盛ですから、こちらの話しかけ一つで(工夫次第で)変わっていくのです。
2歳からの育児 木のおもちゃ選び方 遊び方【月齢別】
子どもが何かに夢中になって取り組んでいる時は、口を挟まないでじっと見ていることも大切ですね。どうしていいか困ったときは、きっと助けを求めてくるでしょう。親も関わって遊びたいなら、そっとそばに寄って同じおもちゃで子どもの真似をしてもいいかもしれません。親が自分のしていることに関心をもってくれることはとても嬉しいことです。

自分で触り、動かして確かめることに興味が向けられ、なんでも知りたがります。
慣れない手つきながらも、簡単な道具が少しずつ使えるようになってきます。サクッと野菜を切るままごとや、手を上手に動かしてビーズを移動させるルーピング、型はめパズルなど。
親と子の関係から、同じ子ども同士の関係になれたら、それが少しの時間でも子どもはその体験を覚えていてくれるでしょう。共有体験は子どもが成長してからも繋がってくる成長の根っことして大切なものです。

自分の身の回りの世界に関心が強くなり、社会性も芽生えてくるでしょう。
大人のまねをする時期です。ごっこ遊びとはいかなくても、動作や作り話し振りをまねて楽しみます。おもちゃ 見慣れている日用品や野菜などのごっこ遊びの道具、会話を引き出す電話、ひも通し、ペグさしなど。
子どもが自分で考えたり、工夫したりできるような時間と空間を与えてあげることはもちろんですが親が出しゃばらないで「待つ」ことの大切さを子どもから教わりたいものですね。
相手の気持ちが分かるようになる。大人への第一歩
2歳の後半になると本格的なごっこ遊びや見立て遊びへと発展していきます。そして話し言葉が活発になってくると、ごっこ遊びが、家庭の会話そのものだったりします。自分以外のお友達の言葉や親の言葉が聞き取れるようになってくると、反抗的な態度になってしまったり、急に喋らなくなったりもします。
逆に「自分も大切だけど○○ちゃんも大切な友達だし」と考えだします。「トンカチが1個しかないから私が遊びたい。でも○○ちゃんも遊びたい?」そこで順番で遊べることの工夫が出てきます。相手の気持ちが分かってあげられるようになってくることは人間関係の基本に繋がっていきます。

ばらばらだった知識や動作に関連が付き、創造活動、空想ができるようになってきます。
お母さんと二人きりの遊びばかりでなく、同じ年頃の子とも一緒に遊ばせると良いでしょう。おもちゃ またがって乗れる木馬やクルマ、積み木などの構成遊びや空想遊びで楽しめるもの、ボール遊び、など。
大人はしっかりと、子どもとの時間を保証するべき。
自立への第一歩は自我の芽生えです。「~したい」という欲求を聞いてあげることが、親と子どもの信頼関係を創っていく過程です。
遊びは自発的に楽しむものですから、大人が「このおもちゃで遊んでほしい」と思っていても、そのおもちゃで遊んでくれない時もあります。あくまでもその子のペースで、ゆったりと、でも確実に発達しながら成長しているということをわかってあげてくださいね。

自発的に遊び、楽しさ、満足感、達成感を体感することによって、それが生きていく力に繋がるのです。大人が、子どもの遊び時間を保証してあげることが大切になります。
子どもの成長を見守ることは、根気がいります。待つ姿勢がいります。時間がある時には手作りで簡単なおもちゃを作ってあげたら、親も自発的な子育てが出来て楽しめます。お母さん同士で「こんなおもちゃ作ってみたらどう?」を言える関係が地域に出来たら楽しいですね。
記事:おもちゃコンサルタント 濱田百合子